40才からの・・・

 BIKE LIFE!

はじめに、長々と・・・

私は、昭和38年生まれです。

それなりの十代を過ごし、ご多分に漏れずバイクにも乗って居りました。が、当時、大型二輪免許の取得は

夢のまた夢であり、見栄っ張りの私は、試験場で不合格の烙印を押される屈辱になど耐えられない、

と諦めていたのです。 そこそこ満足するクルマに乗って居りましたが、動力性能にせよ作りの良さにせよ、

上には上があるものです。傍らを行き過ぎる高性能車を横目で眺めながら、いつしかグレかかっていたので

御座います ( 岸田 今日子風に! )。そんな折り、忘れもしません、’96 年の法改正。公認を受けた

教習所であれば、卒業検定合格を以て実地免除となりました。” 貿易障壁である ” との外圧

 (米政府を通したハ−レ−) に屈する形ではありましたが、私にとっては、朗報以外の何物でもありませんでした。

そんなこんなで、早7年。実生活でも紆余曲折ありましたが、虎視眈々と機会を窺っておりました。

41才を目前に控え、ついに立ち上がる時が来たのです。

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【雌伏・野望編】(その1〜18)

〈その1〉 ’97年 目覚め ( '03.10.12 )

 

 法改正のニュ−スを観てからというもの、私はバイク雑誌を買い漁っておりました。勿論、お目当ての

ブランドなど無く、ただただ ” カッコイイバイク ” を探し求めていたのです。” 興味が再燃した ” という程度で、

未だ買う気には至っていませんでした。そんなある日、渋滞に捕まっている私の横を、バイク・ツ−リングの

一団が通り過ぎました。そしてスグ脇に停まったのが、” カワサキのZZR 1100 ” というバイクでした。

もうその頃はすっかり頭のモ−ドが切り替わっていますから、シゲシゲと見つめましたよ、私。

で、ツアラ−特有の←ボリュ−ム溢れるリア・フェンダ−に、一発で

参ってしまったのです。それから暫くの間、” 欲しいバイクの筆頭 ” は、

このモデルであったのです。その後、色々なバイクが取って代わり・・・

 

 

 

 

 

 ” スズキ GSX 1300R ハヤブサ ”バイクには珍しい有機的な

フォルムが大好きです。

 

 

 

 そして今欲しいのは、↓の3台に絞られています。左から、BMW K1200RS / DUCATI 999 /

ハ−レ− V-ROD などです。

   

 どれも車両で200万円前後いたしますが、考えても見て下さい? 国産自動車だったら、2ℓクラスのセダン

と同等です。クルマで高級車は買えませんが、バイクだったら可能です。どれも輸入高級車であり、

そこいらの小僧は買えません。

 お察しの通り、私はミ−ハ-です。ヨ−ロピアン・ツアラ−、レ−サ−レプリカ、ネオ・アメリカン・・・。何の脈絡も

御座いません。でも、いいんです。 ポリシ−なんか無いんです!

カッコ良ければいいんです!!

私が買う、私のためのバイクなんですから。

ここまでの出費合計¥0 ( 但し、雑誌購読料は除く )


〈その2〉 ’02年 裏切り ( '03.10.12 )

 

 家庭内は言うに及ばず、社でも地道な啓蒙活動を推進して居りました。ま、言ってる本人自身がどこまで

本気なのか、未だそんな感じであったのです。そんな中、心ない人間からは・・・やれ [ タイヤが二つしか無い!]

だとか、ましてや [ 脚を離したら倒れるじゃん!]、果ては [ 屋根が無いじゃん!] などと言われ、蔑まれて

いたので御座います。その筆頭が、↓この男!

 名を、”Shinku” と申します。

或る日、私はヤツから・・・

『 バイク見に行きましょうよ!』 と、誘われました。

[ 珍しいこともあるな・・・] と思いましたが、私も行きたくてウズウズ

していましたから、ためらうどころではありませんでした。

 冷やかし過ごすつもりでいると、お店の人から 『 乗ってみます?』

の殺し文句。当然、免許など持っていない私は、

『 いやいや、ハハ・・・免許無いんで 』 と、優等生の答え。その時、あろうことかヤツは・・・

『 じゃ私乗って来ますから、coji さんはここで待っていて下さい ( ^_^ )v 』 と、ほざきやがったのです!!

しかも、クルマからいそいそと持って来たのは、マイ・メットにグロ−ブ。ヤツは、ハナっから

そのつもりだったのです!!!

『アレ? お前中型 ( 現在は普通二輪という ) しか持ってないんだろ? 免許無くても乗せるんだ?

最近のディ−ラ−は大らかだなぁ・・・ 』 何も知らないイタイケな私は、この期に及んでもそんな言葉を

口走っていたのです。お店の人の後から、ヤツはウイリ−しながら飛び出して行きました。他の常連さんと

供に見送る私。

『 いやぁ、凄い勢いだねぇ彼? 帰って来たらさ、きっとハンコ押しちゃうよ?』 と、常連さん。

『 ええでも、免許持って無いハズですからね、ヤツは。最早、立派な犯罪者ですわっ! 』

『 ・・・マジ?』

 私はヤツを待ちながら、楽しいひとときをお店で過ごしたのです。帰りの道すがら、私はヤツに言いました。

『 お前もいい度胸してるよなっ? 捕まったらどうすんだよ?』 これは、当然の質問です。いや、叱責に近かった

かも知れません。が、返す刀でヤツは言ったのです。

『 アレ?言ってませんでしっけ? 私、免許持ってるんですよ! ホラ、暫く定時で帰ってた時期があるでしょ?

その時期に取ったんですよ! 』

『 ・・・ 』 絶句する私。

『 coji さん、未だに持って無いなんて、信じらんなぁ〜い。アヒャ ヒャ ヒャ ヒャ ヒャッ・・・ア〜〜ッ ヒャッ ヒャッ ヒャッ ヒャッ

『 コ・ロ・ス!!』 血圧がメ−タ−振り切った私は、以降の記憶がありません。

『 テメッ! 脇っクルマ停めろっ!!』 私は言うと、発作的に首を絞めたんだそうです。

 その後アッという間に、ヤツはバイクのオ−ナ−になりました。しかし、これまたアッと言う間に

ヤツは事故ったので、許してやることにします。私の呪いが通じたのでしょう。そしてこの出来事こそが、

私の琴線をジャカジャカ鳴らしたことは言うまでもありません。今は、敢えてこう言いましょう。

『 アリガトよっ Shinku!そこで、俺の生き様見てろやっ!このワシが、マシンの乗り方教えちゃるけんっ!! 』

ここまでの出費合計、未だ¥0


〈その3〉 点火 ( '03.10.13 )

 

 クルマのロ−ンも先が見えて来たこの頃、私は思案して居りました。後は、” いつ動き出すか ”、に尽きます。

自分の性格は良く知ってますから、走り出したら止まらないであろうことは容易に想像がつきます。

さすがにそれは出来ないと、躊躇はしていたんですよ、一応。↑Shinku に先を越されたり、Net で知り合った

人の背中を押したりとかしながら、まるで ” 遊園地で置いてけぼりになった子供 ” の様な日々を送っていたので

御座います。

 日記では ” コンドル ” と書きましたが、本当は ” カラス ” です。或る日曜の昼下がり、トイレに腰掛け

物思いに耽っていた私は、その声を聞いたのです。[ クワァ〜ッ クワァ〜ッ クワァ〜ッ ]

それはまるで・・・[ ヘタレェ〜ッ! 根性無しぃ〜っ! 色男ぉ〜〜っ!!]、この様に聞こえたので御座います。

何かのスイッチが ” カチリ ” と入り、拭くのも忘れ私は立ち上がったのでした。

 それからの行動は、早かったですね。銀行の秘密口座から資金を引き出すと、その足で街道沿いの

パ−ツ・ショップへと向かいました。で、仕入れたアイテムが、←これらです。

 ヘルメットは ” Arai ” と決めとりましたが、ジャケットとグロ−ブに

拘りはありませんでした。それなりに見栄えがして、どのメ−カ−の

マシンに乗っても違和感が無い。これが、選定基準です。免許取得後

はどうせ各モデルを試乗し倒すつもりでいます。メ−カ−には、それぞれ

専用のデザイン・ブランドがあります。ミ−ハ−な私はマシンとアイテムは

統一しようと思っていますので、ここで変に凝るわけにはいかないのです。

ブ−ツは当面の間、持っている街履きを使います。庶民派ですね?

 一式、締めて¥67,000 弱。それなりの出費ですが、ちなみにBMWで揃えるとしたら、これではヘルメット一つ

買えません。あな恐ろしや、ブランドモノ。

ここまでの出費合計¥67,000


〈その4〉 そして入所 ( '03.10.13 )

 

 10月6日の月曜日に出掛けようと思ったのですが、HPで調べると休校日とありました。

気を取り直し、翌7日に実行に移したのです。

 教習所の選定は、実は法改正の時点で調べ尽くして居りました。Net で調べれば簡単です。基準は・・・

・大型二輪検定の認可を受けていること ( そうじゃない所もあります )

・近隣であること

・人に優しいこと

などでしょうか。” 人に優しい ” 、これは結構重要です。キチンと人にものを教わるという気持ちを忘れて

久しいので、軋轢を避ける意味でも慎重に選びたいものです。自己の改革も必要でしょう。

 忘れてならないのが、体の鍛練です。詳しくは日記に譲りますが、私の場合、一年以上前から

フィットネス・ジムに通って居りました。ま、健康上の理由というか、人間ドックの結果に因るところが大きい

んですけどね? 普段の生活でも、ル−ズな姿勢でデスク・ワ−クを続けると、関節が痛むことがありました。

そして、それを暫く引きずるのです。二十〜三十代前半では、考えられなかったことです。体力には自信が

あったので、この体たらくには愕然としました。これでは、全身を使うライディングなど出来ようはずが

ありません。転がしているだけならまだしも、時にはマシンを押したり、アクシデントで倒れかかるマシンを

支えなければならないこともあるからです。無理です。たとえ転ばずとも、怪我をすることでしょう。

 色々検討致しましたが、Shinku も通ったという自宅から40分ほど

の教習所に決めました。職場と教習所の双方から高速の IC が近く、

いざという時、助かります。

 

 

 

 料金は全国平均で、10万円前後でしょうか。私は普通二輪 ( 以前の中型二輪のこと ) の免許は持っている

ので、規定で実技教習は12時限です。当然ながら、学科はありません。クルマに乗っているわけですから。

私の行っている教習所では、最短取得は7日間です。” 合宿 ” なんてのもありますね。

 入所金 / 教習料 / 検定料 その他もろもろで、締めて¥122,115 を支払いました。ちょっと高めなのは、

オプションで ” 先行予約料金¥15,000 ” を追加したからです。これは、” その日の内に規定分の予約を全て

取ってしまえる ”というオプションです。一回当りの実技教習は二時限が基本で、” 慣れから習得 ” へと

移行するのに必要なのだとか。私の場合平日は、18:10 からと 19:10 からの教習が可能なのですが、

17:25 に仕事を終える私にとって、これは不可能に近いことです。それこそ高速を、決して他人には言えない

スピ−ドでカッ飛ばさなければなりません。これから ” 安全とはなんぞや ” を学びに行くのに、これでは

本末転倒です。オトナな私は、無理はしません。なので教習は週末に集中せざるを得ず、当然ながら

混み合っている時限を確保する為にオプションが必要である、と。入所料 / 入所申込料 で¥60,000 ほど

取られるのも気に入りませんが、試験場へ行くだけの矜持が無い私は、これも定めと諦めて居ります。

 免許やその取得に関する詳しい情報は、Shinku に教わった ” [大自二]とらのまき ” が参考になるでしょう。

尚、ヘルメットなどを貸与してくれる所もありますが、やはり自らの持ち物で事に臨む方が、気合いが入って

よろしいのではないでしょうか。ですからお考えの諸兄に於かれましては、是非、ご用意されることをお勧め

致します。

ここまでの出費合計¥189,115


〈その5〉 んで、適正検査ですと ( '03.10.13 )

 

 昨日、適正検査なるものを受けて参りました。クルマに乗ってる今、何故にその必要があるのか。

或いは、二輪用のそれとは異なるものなのか、定かでありません。が、それが決まりだと言うのなら

仕方がありません。

 検査内容は、二十年以上前に受けたクルマのものと大差無いようです。同じ記号を選んだり、斜線を

どれだけ沢山引けるかといった、アレです。引き算なんてのもありましたね。時間を煽られながらの

三桁の引き算は、結構辛いものがありました。運転中の咄嗟の判断に引き算の能力が必要なのかは

甚だ疑問ですが、深層を分析する何か崇高な理由があるのでしょう。

 筆記具や用紙の受け渡しは、席の前から後ろ又はその逆と皆で行います。むさ苦しい男が多い中、

私の後ろは二十代後半とおぼしきレデ−でありました。無言で受け取る不細工な前の男に比べ、

都度 ” スイマセン ” ” お願いします ” と微笑む彼女は、場の清涼剤でありました。ただ、かなり

甘ったるい香水を付けているらしく、検査終了の頃には部屋中にその匂いが充満しており、私なんぞは

さながら、キャバクラかピン・サロにでも居る様な気になった事を告白しましょう。そう、あのあたりで良く

漂っている薫りでありました。

 結果は、明後日に判明するそうです。教習簿に挟んであるので、各自で確認する、と。

その時もそうでしたが、” 再検査 ” であるという人が何人か居ましたね。何がいけなかったんでしょう。

三回落ちると、試験場へ赴かなければならないのだそうです。多分 大丈夫だとは思いますが、次に

行って教習簿を開き、” 再検査 ” 通知があったらどうなるのでしょう。次回は乗車なので、当然、予約

は取り消しになるんでしょうね。考えても仕方がない。訊けは良かったのですが、私には怖くて

出来ませんでした。我が人生に、幸あらんことを・・・

ここまでの出費合計¥189,115


〈その6〉 いよいよ1・2時限、そして仕切り直し・・・ ( '03.10.19 )

 

 昨日、行って参りました。

18:10 からと 19:10 からの、連続二時限。New・メット、ジャケット、グロ−ブの完全防備で臨みました。

なんだかんだで暑いだろうと思い、ジャケットのインナ−は取り外しておきました。

[ ま、何とかなるじゃろ!] と得意の開き直りで、ホントに何とか乗り切れるだろうと思っていたのです。

 18年振りとはいえ、普通二輪時代で ” バイク ” の何たるかは知っているつもりでしたので、取り扱いの

心配はしていませんでした。そうそう、適正検査の結果ですが、” 運転に支障無し ” というものでした。

当たり前ですね、こんなもの。楽勝です。

 曲がりなりにも普通二輪免許の所持者に対しては、教官もそれなりの対応をします。初心者に対して行う

様な [ 発進の技量確認や、タンデムでのコ−ス案内 ] などは致しません。

私、” ファ−スト・コンタクトで全てが決まる ” と思って居りました。最初のスタ−トさえスンナリ決まれば、

楽勝だと思って居たのです。

『 じゃ、着いてきて。ストレ−トでは4速まで入れるからね? コ−ナ−は、手前までで2速まにまで落として、

後は引っ張っちゃっていいから。じゃ、行くよっ! 』

走り出しは、順調でした。事実ストレ−トでは、飛ばし過ぎを注意されたくらいです。伏兵は、思わぬ所に潜んで

居たので御座います。

 大型は低速トルクがあるので、1・2速は半クラッチを使わずともアクセル・ワ−クだけでコントロ−ル出来ます。

小さなアクセル開度では、車体がギクシャクすることは無いのです。にも拘わらず、未熟さ故私は半クラを多用した

のですよ。クランクやS字は、この特性を利用して上手く行きました。障害物である ” パイロン ” を避けるのに必死で、

きっと忘れていられたのですね。何度目かの ” 一本橋 ” の時、左手が相当にくたびれて来たのを自覚しました。

半クラッチ ( 本来、ここでは多用します ) もままならず、2m程で脱輪。ヘベレケで、1時限目を終えたのです。

 以前ご覧の様に、ジャケットはパッド入りの防風仕様です。下は、下着に長袖シャツでありました。グロ−ブも、転倒対策に

ガチガチにプロテクタ−の入ったゴツい奴で、握って ” グ- ” にするだけでも結構な力が要ります。何より指先の感覚が

掴みにくく、ウインカ−の出し入れがままならないのですよ。明らかに、過剰装備でしたね。

 今となっては言い訳じみてますが、肘から先が ” 笑って ” しまいグロ−ブが外せず、メットに至っては5分程を費やして

やっと脱ぐという体たらくでした。ジャケットの表面にまで、にじみ出た汗が滴って居りました。

我慢するのも変な話なので、ここで正直に教官に告げました。 

C:『 結構、イッパイ イッパイっす 』

教:『 マジ?・・・後、1時限あるよ?保つ? 』

C:『 ヤバイかも・・・。ギヤ、切れないかもしんないっす 』

教:『 ハハ・・・。ま、気持ちは分かるよ、全然乗ってなかったんでしょ? 』

C:『 ヘイッ・・・エンジンはよく掛けてましたけど、跨って走らせたのは18年振りっす! 』

教:『 そっかぁ・・・でもさ、慣れないとな? キツかったらさ、ギヤ、ニュ−トラルにしといていいから 』

C:『 ヘイ、ごっつぁんです・・・ 』

 2時限目。

 波状路では半クラッチが出来ず、ギヤは常に繋がったまま。しかしこれが微妙に作用し、山を乗り越える瞬間僅かに

アクセルを開けるのですが、” いい感じ ” でこなすことが出来ました。波状自体はいい感じでしたが、後の ” Uタ−ン” で

案の定上手く行かず初の ” 転倒 ”。転倒と言っても、車体を支えたまま踏ん張って居りましたよ、私。教官の・・・

[ あ、倒しちゃっていいから ] で、ガチャっと。この日は都合二回倒したのですが、二回ともこんな感じで、起こす時は

教官が [ ほう〜っ!] っと言う程、二の腕だけでスックと起こしました。これは、” ジム効果 ” です。

 以降、一般のコ−ス内でも1速をホ−ルド出来ない様な状態です。

最後の最後で ” 急制動 ” をやることになりました。急加速で3速まで入れるのですが、例によってクラッチが切れない

ものですから、停止ポイントの遙か手前で止まると同時にエンスト。教官の・・・

『 うん、じゃ、終了だから、そのまま駐車場まで運んじゃって 』 で、ジ・エンド。

 後のミ−ティングでも特に注意は受けませんでしたが、翌日( 本日19日 ) の教習を懸念する私の問いに教官は・・・

『 でもさ、ホラ、頑張らないと。そん時の教官に言ってさ、休み休みやるとかさ・・・ 』

もっともなご意見ですが、自分の限界は知っています。内心は、仕切り直しが必要だと思って居りました。

何れにせよ、回復の様子見です。

 這々の体で帰宅。風呂上がりに、バンテ○ンとエア−・サロ○パスの集中投与。

床に就いては教習中の試練が悪夢となって邪魔をし、殆ど一睡も出来ませんでした。

今朝 ( 19日 ) の状態は、察して知るべしです。” 久し振りでテニスをヤリまくった” 感じ、と言えばお分かりでしょうか?

” 結んで開いて ” が、強張って出来ません。無理して教習を受けても、途中でヘベレケになるのが見えています。完敗です。

土・日と連続する教習は、今の私には荷が重いという結論に達しました。で、朝一からの教習予定キャンセルと、新日程の

予約に赴きました。予約当日のキャンセルは、半額をキャンセル料として取られます。2時限分で、¥3,300 分不足したことになり、

追加入金致しました。

 

 装備も見直しです。あの様子では、ジャケットのインナ− ( これ単独ので着られます )

 で十分。下は、Tシャツくらいが丁度いいはずです。グロ−ブもいけません。教官が

 していたみたいな、薄手の革製を仕入れることにしました。これの出費に、¥6,825。

 握力 UP の為、スポ−ツ用品店でカチャカチャも買いました。これが、¥300。

 買い出しに出たついでに、 バイク屋へ行くことにしました。Shinku に事の顛末を

 話すと、一頻り罵られた後、[ 連れて行って ] と泣き出す始末。ちなみにこちらで

今 V-ROD の '03 車を購入すると、オマケやら値引き ( あくまでも推測 ) で約 ¥200,000もお得なんだとか。

参考見積もりでは、頭金¥700,000 ボ−ナス¥50,000 の84回払いで、月々¥16,900。

 BMW の K1200RS は ” バリュ−・ロ−ン ” という残価設定方式でありますと、5年後の設定残価が¥735,000 、頭金・ボ−ナス

は同一の今度は60回払いで、月々¥6,000 少々。DUCATI の 999 は、諸条件を V-ROD と同一とすると、月々も似た様なもの。

ちなみに BMW K1200RSは、車両価格 ( ボディ−カラ−:単色 ) が¥2,100,000 、 税込みの乗り出し価格が¥2,269,740 だそうです。

どうです、私でなくとも心が騒ぐでしょう?

 

 以上が事の顛末であります。どうですか? お楽しみ頂けたでしょうか?

では、又のご報告を。

See you (^_^)/~

ここまでの出費合計¥199,540


〈その7〉 恐怖の3・4時限 ” S字でウイリ− ” ( '03.10.26 )

 

 行って参りました。

 鍛えましたよ、あれから握力を。1セット 100回を、朝・昼・晩とそれぞれ3セット、計900回を一日のノルマと

しておりました。用心して、教習日の二日前よりは休息日です。結果はどうか!?

出ましたね、しっかりと。二時限の教習が終わった時点で・・・

[ アレ? そう言やぁ前回は、煙草も取り出せない程プルップルだったよな・・・ ]って思ったくらいですから、

もう、” 楽勝 ” でしょう!

 予想していたこととは言え前回は、[ アチャ〜、俺って、こんなに出来ないし、握力も衰えてるんだ・・・ ]と言う

暗示がその日一日を支配し、結果、不必要に神経と体力を使った挙げ句ボロボロになったのです。握力、クラッチ

の心配が無くなると、それぞれの課題の直前で [ 抜け!力を抜け!そうじゃあ!] と、己を励ます余裕が

生まれました。もっとも、またもや伏兵が他に潜んでいたんですけどね?

 3・4時限目は、多分、一段階見極めを睨んだ課題の練習の様に思います。外周走行で流した後、踏切・

坂道発進・S字・クランク・一本橋・スラロ−ム。ミニ・波状路もやりましたね。これで、コ−ス内の課題は全て

なぞったことになります。

 今回の教官、若い人は分からないと思いますけど、漫才師の ” 青空球児・好児 ” の

ゲロッゲ〜ロの方。これを、もっと不細工にした感じのお人です。一言で言うと、嫌なヤツです。実生活だったら、

隣に住んでいたとしても、きっと口も利かないことでしょう。まあこちらもこちらですが、注意の文句に比喩や揶揄

が多く、こちらが自戒の念を込めて [ エエ、出来ていませんでしたね・・・ ] と言っても、頷きもしない。

ま、こちらが素人でなんですから、卒業までは下手に出るとしましょう。

言うことが、前回の教官とは逆でした。前回は・・・

『 coji さん、力要らない要らない! 』

今回は・・・

『 coji さん、こう、”ガッ” っとねじ伏せないと! 』

多分、どちらも正しいのでしょう。ただ私の場合、後者の ” ねじ伏せバ−ジョン ” の方が性に合ってる気がします。

教官の数だけ言うこと聞いて、後で足して割れば調度いいのだろうと思いました。

 途中、私はしているつもりでしたが ” ニ−・グリップ ” が足りないと言われ、教官の後ろに乗る様に指示されました。

そりゃあ・・・好児の後ろですよ? 思いっ切り、遠慮するじゃあないですか!

『 ハイ、もっと前へ詰めますよ? 私の腰を、両膝で思い切り挟んで下さい!・・・まだ足りない!・・・まだ!・・・まだまだ! 』

[ オメェと ” モ−ホ−・タンデム ” なんて、勘弁しろよ・・・ ( ; _ ; ) ]

『 じゃあね coji さん、私の腰越しにタンクを手で掴みましょう。その手を、私が思うニ−・グリップで挟みますからね!

力の加減を、よ〜く見て下さいね? じゃ、行きますよ! 』

加・減速を繰り返す度に私の腰は激しく前後し、脇を冷たい汗が流れたことを報告しましょう。

『 こうです! 私、ここまで挟むんです! 』

『 もう十分です・・・私が悪う御座いました (T_T) 』

 手に余裕が生まれ力の加減が実践出来たので、色々と試せました。全てが ” 中庸 ” であり、全開って無いんですね。

一本橋は都合5回ほど渡りましたが、内2回は脱輪、って言うか最初っから渡らずでしたが、” 気を取り直す ” ことを憶えた

今回は、ひと味違いましたよ。

『 時間気にしないでいいですからね、渡りきることだけを考えましょう! 』 という声を受け、残りの3回は全クリアしました。

最高タイムは、12.8秒でしたよ。

 スラロ−ムは、前回の教官は・・・

『 ハイ、力要らない! 体重移動とアクセルワ−クっ! 』 でしたが、今回は・・・

『 ハイ、” ニ− ” でねじ伏せるっ! 滑らかにっ! 自転車だって、ポケットに手ェ突っ込んでたって、傾ければ曲がるでしょ? 』

[ ほう! たまにはいいこと言うじゃんか、え? 教官さんよ! ] この方が私には合っているので、許してやることにします。

 伏兵は、S字に潜んでました。

勢い余って突っ込み過ぎ、” S ” の最初で縁石に乗り上げました。[ こりゃイカン! ] と思い上体を振った拍子に、アクセル

全開。ウイリ−です。が、着地と同時にそのままのスピ−ドで走りきり、何事も無かったかの様にクランクへと向ったのです。

当然、教官はアングリ。フフ、私の隠れたポテンシャルを垣間見せてしまいましたよ。

『 coji さん・・・アンタ死ぬよ? 』 ですと!

『 そんなことよりさ、コ−ス順憶えましょ? 』

言われた通り、順番は間違えまくってましたね、ハイ。

 ま、こんな感じでしたけど、自分なりには感触を掴みましたよ?

帰宅してすぐにこんなこと書いてるんですから、握力・体力的にはオッケ−です。

いいんです! 今はノロマな亀だって、大きくなったら ” ガメラ ” になるんです!!

クルクル回って、飛ぶんです!!!

では、又のご報告を。

See you (^_^)/~

ここまでの出費合計¥199,540


〈その8〉 締めの第5時限 ” 一段階 見極めぇ〜っ! ” ( '03.11. 1 )

 

 今日は、第一段階の締めくくりです。

課題は一通り終わっているのでポイントは、その連携にあると思われます。

 教官は、何と言いましょうか、” モンチッチ ” です。いや違うな、” バレエ・ダンサ−の熊川 哲也 ”

とモンチッチを足して二で割る、と・・・スイマセン、やっぱモンチッチです。若いので言うことはキツイんですが、

全編に笑いがあるというか、聞いていて嫌味が無いんですね。” 憎めない ” って感じです。

『 じゃあね、皆さん一通り教習受けましたよね。じゃ各自、踏切・波状路・坂道で、発着点に戻って来て下さいね 』

私含め三名、各自スタ−トです。他チ−ムも混在して大人数ですから、外周を回っている間にバラけます。 

ここで、教官の台詞を思い返して下さい。正直者の私は、台詞の通り外周からこれらのル−トを辿って居りました。

当然 ( 後述 ) 、気持ちの良い単独行です。このル−トで ” 課題 ( スラロ−ムやら何やら ) をスッ飛ばして ”

発着点に戻ると、途中、急制動の加速コ−スと交差することになります。この教習所に於いて教習中でも卒検でも、

この様なル−トはあり得ないのです。理由は、危険だからです。意気揚々と発着点に帰った所を、呼び止められます。

『 こっ coji さんっ!今どうやって来ました?! 』

『 え? あのこう、ウインカ−出してハンドル切っ・・・ 』

『 いえいえ、ル−トのことです! 』

『 は? ええだから、本線からこの発着点へと・・・ 』

『 ですよね? でもね、今もし急制動で加速している人が居たら?・・・ 』

『 げ、激突、ですね? 』

『 そ〜です。coji さんア〜タ、人を殺して自分も死にますよ? 』

『 た、確かに・・・ 』

『 ね〜? 課題もやりましょ〜よ〜っ! ハイ、深読みしなくていいから! 』

私はこの教習所に入校以来、最悪のことを二度やってます。それが最悪のタイミングであったとしたら、既に二度死んで

いるのです。さ、気を取り直して行きましょう! ” 007 ” だって、二度死ぬんですから。ネコなんて、九度まで可能だと

言われてますもんね?

 次いで、課題のおさらい。

教官は、私が一本橋が不得手と見るや反復練習させます。

『 ハイ、coji さん、ア〜タ乗り上げる時からバランス取ってるからキツイんですよ。とにかく、乗っちゃいましょ! 』

何度か失敗の後・・・。

『 coji さん、ア〜タ、橋の八分目の時点で13秒以上が、二回ありましたよ? 』

『 アウアウ・・・ 』

『 ハハハ・・・ね? 10秒でいいんです、10秒で! それをア〜タ、必要以上に粘って自爆してど〜すんです? 』

『 ( ; _ ; ) おか〜さぁ〜ん・・・ 』

 

 ま、こんな感じで、チョロイもんだったですね!

え? 見極め? ハッハッハァッ〜 当然、貰いましたよ。てか、事故でも起こさない限り、誰でも貰えるんですけどね?

教習所も、商売ですから。評判もありますしね。

 技術を要する ” 仕事 ” なんかは別ですが、こと習い事に関する限り、考えてはいけません。ロボットにでもなった気で、

師範の言う通りにやればいいのです。

特に教習所の類は、” カネ払ってるんだぞ、こっちは!” とか ” てめぇは毎日やってるから出来るんだろうが、コラッ!! ”

な〜んて感情を払拭することが、課程を全うし卒業する早道だと悟りました。

次回からは、いよいよ第二段階。シミュレ−ションを入れて7時限です。ゼッケンも、オレンジから青に変わります。

課題を含めた一連のコ−スを憶えなければなりません。でも、その日に何をするのか分からない出たトコ勝負より、

楽勝ではないかと私は睨んでいます。

では、又のご報告を。

See you (^_^)/~

ここまでの出費合計¥199,540


〈その9〉 ジュウジツの第6・7時限 ” ノッてます! ” ( '03.11. 8 )

 

 と言っても、ブラジリアン・柔術ではありません。ボケるところじゃありませんね。” 充実 ” です。

今回より、第二段階に突入です。” 見極めコ−ス ” と呼ばれる、所内のメイン・コ−スと二輪用の課題コ−スが

複合されたル−トを回ります。

 教官は、年の頃は同程度のナイス・ガイです。恐らく Shinku の言っていた ” 一番親切な教官 ” ではないでしょうか。

一緒に回った中に ” 卒検落ちの補習 ” 方が居たので、殆どそちらに付きっきりでした。それでも各ポイントでは

脱兎の如く駆けつけ、的確なアドバイスをしてくれましたよ。私はと言えば、ようやくマシンにも慣れてきて色々試せる様に

なりました。” ニ−に意識を集中する ” 事、” クラッチとアクセルの扱いを丁寧にする ” 事などを実践出来ました。

クラッチ握る左手の疲れも、人差し指と小指とを交互に休める方法で克服しました。全行程を3周ほど回りましたが、

結果から言うと、転倒無し / パイロン倒し無し / 一本橋 全クリア でした。一本橋に至っては、落ちる気がしなかったですよ。

平均タイムは、12〜13秒でしょうか。今では、あの頃の自分が懐かしいです。私の場合、” 18年振りだよなぁ ” という

壁を、必要以上に意識してしまっていた様です。つくづく人間とは、メンタルに因って成果を左右されるものですね。

 やっちまった失敗は、ミス・コ−スしてしまった事と、トラックの前を横切りクラクションを鳴らされた事ですわ。

” 道順を憶える ” という作業が嫌いな私の、これがネックとなりそうです。しかし、これには理由があるのです。

” 道はどこかで繋がっている! ”、” 世界は一つ! ”、” 人類、皆兄弟 ”、これらの信念に基づいた生き様なんです。

紙の上、コ−ス図は諳んじていたんですがね、マシンの扱いに集中すると、瞬間的に真っ白になってしまうんです。

でも、実際に走り景色で憶える事が出来たので、何とか克服は可能でしょう。

 残りは、シミュレ−ションを含めて後5時限。これからは、ちゃんと走れて当たり前です。卒検に向っての仕上げと

なる事でしょう。もう、怖いものなどありません!

では、又のご報告を。

See you (^_^)/~

ここまでの出費合計¥199,540


〈その10〉 熟成の第8・9時限 ” キツイっす! ” ( '03.11.15 )

 

 さあ、” 教習所ネタ ” などというマイナ−なお話。段々と書くことに困って参りました。

前回辺りから身体的な問題はクリアしつつありますし、” 見極め / 検定用A / 同B ” の3コ−スもメモリ−

致しました。後は、ウインカ−を出すタイミングとか優先道路での対処に気を遣い、検定に向い仕上げる

といった感じなのでしょう。

 本日は、” 緊急回避と体験走行 ” です。前者は読んで字の如く、後者は、違いを再認識するべく 400cc の

普通車に乗ります。ついでに、混んでます。普通/大型合わせて、十数台がひしめいています。

 脇道にマシンを停め、目視による距離感 ( 車間 ) のおさらい。次いで見極めコ−スを回り、回避教習へと突入です。

急制動のコ−ス ( 急停車する直線路) に教官が立ち、都度、赤旗/白旗を上げます。赤旗は建物側、白旗は本線側に、

それぞれハンドルを大きく切って停止するのです。外周路を回って、そのまま結構なスピ−ドで突入します。教官が

どちらの旗を上げるのか、直前まで分かりません。本線からウインカ−を出さずに突入するので、いつぞやの経験から

ビビッて居りましたが、本日は私達専用なので他の教習生は入って来ません。突入してから気付く、私はアホです。

各自、二回程やりました。なんてぇことはなかった、ですね。元々、ヨタッて停まるのは得意ですから。400cc でも同じ

ことをやりましたが、低速トルクの無さとバランスの悪さを改めて実感致しました。軽いだけに、停止性は良かったですね。

加速もいいです。但し、恐怖感は3倍です。若い頃、あんなモノに乗って喜んで居たのかと思うと、その健気さに感情が

高ぶり、私は自分を抱きしめてしまいました。

 本日の悲劇は、その後です。残りの時間を課題 ( 一本橋やスラロ−ム ) のおさらいに費やすことになったのですが、

前述の様に混んでます。狭い課題コ−スに、十数台が縦列走行です。課題コ−スの規模は、そうですね、デパ−トの

屋上にある ” 子供のミニ広場 ” を想像して下さい。教官が言います。

『 ゴメンねぇ・・・満足に練習出来ないけど、” 低速の練習 ” だと思って、なるべく止まらないないでやってみて? 』

これだけ混んでいると、課題から課題までの間に ” 流す ” ということが出来ません。全区間、半クラッチのトロトロ運転

です。前方に、すっ転んでいるオッさんが居ます・・・。

『 ハイcoji さん、頑張って 頑張って・・・止まらない・・・止まらない! 』

『 うぅぅぅ・・・カァ〜メェ〜ハァ〜メェ〜ハアァァァ・・・限界なんかじゃ、なかでぇっす!! 』

ハイ、久し振りに効きました。でも、変な落ち込みが無いので、” 心地よい筋肉痛 ” って感じでしょうか?

次回で、教習は最終回。機械を使用したシミュレ−ション一時限と、仕上げ走行の二時限です。

『 何もかも、皆懐かしい・・・ 』 こう沖田艦長の様に呟ける日が、この私に来るのか。それは、神のみぞ知るのでしょう。

では、又のご報告を。

See you (^_^)/~

ここまでの出費合計¥199,540


〈その11〉 涙の第10・11・12時限 ” ああ 無情 ” ( '03.11.22 )

 

 本当なら、この日で教習は最後のはずでした。詳しくは後述。

 まずは、シミュレ−タ−教習から。教習車と同じ、HONDA製のシミュレ−タ−です。まあゲ−ムセンタ−とかに有るあれの、

もうちょっと精密なやつと思って下さい。セルモ−タ・アクセル・ブレ−キ・ウインカ−などは、実車に忠実に作動します。

ただゲ−ムの様に体を傾けても上手く曲がれないので、ハンドルを切る機会が多くなります。この辺が、若干の違和感と

言えましょうか。目前の画面は、一応、フルの3Dです。自車の軌跡をも、カバ−します。事故を起こした後など、その経緯を

あらゆる角度から検証出来るのです。

 しいて言えば、基本的な走行技術の確認と、” 事故体験 ” が主な目的でしょうか。5分ほど軽く流し、教官からスピ−ドアップ

の指示が出ます。[ 制限速度を無視して出しなさい ] と。その時の周辺モ−ドは、” ろくでなし交通社会 ” です。

HONDAですから、プレリュ−ドが轟音と共に抜き去り強引に前へ割り込みます。パッシングして道を譲ってくれるトラックの脇を

CBがつむじ風の如くすり抜け、右折する私の目前を掠めて行きます。

結果、交差点を直進していた私は、前方不確認のアコ−ドに衝突されました。南無阿弥陀仏・・・。

 まあ、事故を体験すべく無茶をする訳ですから、緊張も何もありませんでしたね。

[ あっそ!] ちゅう感じです。やってる事は、アナログです。でもこれが、マトリックスじゃなくて良かったと思います。

バ−チャル世界での出来事が、自身に影響を及ぼすとしたら・・・。今頃私は、こんなもの書いていないでしょう。

 

 続く2時限は、教習最後の仕上げです。

予想はしていたものの、表は寒いっす。季節はずれの陽気と緊張の為、今までは汗だくの教習が続きました。

下はジ−ンズ、上は長袖のシャツ一枚です。手が悴みます。

 件んの見極めコ−スは、細かな修正はあるものの何とか無難にこなしました。ここで1時限終了。

2時限目は、課題の仕上げです。が、なんと! ここに至って私、入所以来パ−フェクトだったクランクでスッ転びました。

パイロン2本も、道連れです。膝が笑ってニ−が効かなかったのと、唯一汗だったグロ−ブ内の手が滑りました。

言い訳はしません。転倒は、転倒です。もうこうなったら、笑うしかありません。以降は、ボロボロです。

当然ながら教官からは、[ もう一時限乗ろっか? ]。ま、私が教官でも、そう言うでしょう。その日のチ−ムは私を含めて

3人でしたが、通って見極めを得たのは、通勤で普通車に乗っているアンちゃんだけでした。私ともう一人のアンちゃんは、

仲良く補習です。

 [ 乗れ ] って言うんなら、乗ってやろうじゃあないですか!で、ノリノリに乗り倒し、私の非凡なる能力を発揮しましょう!!

18年振りに受講して、そこそこ乗れて満足しています。優先予約のオプションは終了し、一兵卒と共に予約の列に

並びました。1時限分の追加料金、¥3,300です。( ; _ ; )

では、又のご報告を。

See you (^_^)/~

ここまでの出費合計¥202,840


〈その12〉 幻の +1時限 ” 合掌 ” ( '03.11.29 )

 

 この日、正に仕度をして教習所へ出掛けようとしたその矢先、風雲急を告げ帰郷です。

当然ながら、” 禁断の当日キャンセル ” です。¥3,300 の実費負担です。身内の不幸なので、仕方ありません。

それどころか、調度良い休暇になりました。夢だ趣味だと邁進して参りましたが、一つの人生の終焉を

目の当たりにし、瞬間的にも、” どうでも良く ” なりました。小さな事に一喜一憂する自分を、殊の外ちっぽけに

感じて居たのでした。これまでの私は、水溜まりでバシャバシャ喘ぐミジンコです。そう痛烈に、実感したのです。

しか〜しっ! ミジンコにも ” ミジンコ魂 ” があるのです。ミジンコはミジンコで、必死なのですよ。

宣言しましょう。次回は、ミジンコ走法です。

そして、ミズスマシへと昇華するのです!

では、又のご報告を。

See you (^_^)/~

ここまでの出費合計¥206,140


〈その13〉 二週間振りだよ +1時限 ” ヘベレケ〜 ” ( '03.12. 6 )

 

 本人は適度なインタ−バルと思っていたんですけどね、アカンかったですわ。教官は、” モンチッチ ”。

『 ええっと coji さん、あ、課題が・・・。ハイ、今日は集中してやりましょう! 』

何がどう狂ったのか、この日はイイトコ無しです。一本橋は、落ちこそしませんでしたけど、” 駆け抜け ” 状態。

スラロ−ムに至っては寝かせとアクセル煽りのタイミングが合わず、” ホワイト・ドラゴンに飛び乗った、バスチャン ”

[ 註:ネバ−エンディングスト−リ−より ] ですな。腕組みをしたモンチッチ・・・

『 ハァ〜イ coji さん、感じ、狂っちゃってるね。じゃあね、後ろ乗って下さい 』

外周路を、モンチッチにへばり付きながら二周。ストレ−トでは、スラロ−ムでのアクセルの煽りをオサライです。

『 寝かせて、煽る!・・・寝かせて、煽る!・・・分かります? この感じ 』 [ フォンッ!・・・フォンッ! ]

更に、課題の本コ−スとは外れたパイロンで、集中練習です。

『 オッケ〜ッ、その感じを忘れないで下さい? 寝かせて、煽る。寝かせて、煽る!。じゃ、課題・急制動で終わりに

しましょう 』 が、ヘベレケ具合は似た様なもの。

 ブリ−フィング・ル−ムで黄昏れていると・・・

『 ええ〜っと、coji さん・・・。アナタ、出来るんですよ、分かります?” 苦手意識 ” だけ! 』

『 ヘイ、分かって居りやす・・・ 』

『 ね〜っ!落ちない!寝かせて、煽る!・・・寝かせて、煽る! 』

『 ヘイ、煽る・・・煽る・・・ 』 [ 手真似しつつ ]

『 もう一時間、頑張ろう!・・・ねっ、卒業も近いんだし、頑張らないと!! 』

『 ヘイッ! 』

 翌13日(土) の卒検を狙い、12日(金) に予約を取りました。

翌日、不安を拭えない私は保険の意味を込めて、11日(木) にも予約を取りました。二時限分で、プラス ¥6,600 (-_-)

ここ一番というプレッシャ−の場。フェイクでは通用しません。自信を付ける為の、英断です!

15日(月) の免許交付も見越して、有給も取りました!!

では、又のご報告を。

See you (^_^)/~

ここまでの出費合計¥212,740


〈その14〉 開き直りの +2時限 ” もう、ど〜にでもして〜 ” ( '03.12.11 )

 

 この日、天気は雨。オマケニ、すこぶる寒さです。

私、雨の教習はありません。いつ、カッパ・デビュ−かと

ハラハラして居ましたが、不思議と直前には止むんです。

 退社する頃には雨は上がっていましたが、吐く息は

煙草の煙の様に真っ白です。 実はこんな事もあろうかと、

” コナカ ” で ” サ−モ・・・ ” 何とかと言うアンダ−を

買っておいたのです! ズバリ言うのは恥ずかしかったので、

『 アンダ−ありますか?・・・ 』 と言うと、” ヴェテラン ”

女性店員はポカンとして居りました。

 

 ストッキングの様に薄手なので、ジ−ンズの下に穿いても嵩張りません。キツくないのに、良くフィット。

動いて肌と擦れると発熱するという、優れモノです。こういうのは子供の時以来ですけど、いやあ、暖かいですな。

女性が寒空の下を、スカ−トで闊歩出来る理屈が分かります。

 

 本日の教官、大柄な ” ジャイアン ” です。見掛けの割りに物腰は柔らかいのですが、私の勘によると、学生時代は

不良だったはずです。大体、そんなもんです。

 前回で教習簿に ” スラロ−ム / 平均台 ” と書かれていたので、集中訓練です。と思いきや・・・

『 coji さん、” 検定コ−ス ” って憶えてます? 』 教習中は走る事は無いという事前情報だったので、ビックリです。

『 え? あの、” A とか B ” の? 』

『 ええ、どちらでも憶えてる方を、回りましょう! 』

言うまでもありませんが、この時点で頭は真っ白です。現に、始めて5分で間違えました。

『 ははは・・・coji さん、アナタ ” C コ−ス ” 作ってますね! 』

『 と、飛びました・・・ 』

『 いいでしょう。じゃあね、例の課題、やりましょうか! 』

 最初の一本橋こそヘロヘロでしたが、開き直って無難にこなしました。

『 coji さんね、アナタ、腕の突っ張りが緊張を物語ってますね。こんなのね、タダのコンクリの凸ですよ!

ビビッてどうすんですか、ア〜タ!! 』

さすが、元ツッパリです。いいトコ衝いて来ます。

[ じょ、上等だァ〜〜〜〜! 掛かって来いやァァァァ!! ]・・・。

 何だかんだで、無事終了。

一緒の組には他に2名居ましたが教官は、ずっと私の背後を付いて回りました。周回コ−スについては

何も言われなかったので、ま、大丈夫なんでしょう。

『 八っつぁん・熊さんは、どう? 自信ある?・・・ 』 一応、教官が訊きます。

[ ヘイッ! ] ( by 八 )

[ モチ、でさぁっ! ] ( by 熊 )

『ハイ! じゃ、見極めだからね。3ヶ月以内に卒検の方を・・・ 』 そして・・・

『 coji さんは? ま、私がこう訊くって事は、水準には達してるんですけど?・・・ 』

『 あの、こう見えても私、慎重派なんで・・・ 』

『 過ぎます! 』

『 あ、明日 ( 12日 ) も取ってありますし・・・もう一回、乗りまっす でっす! 』

『 よく言った! じゃ、頑張って下さい。出口は、す・ぐ・そ・こ です!! 』

教習簿には、” 平均台、安定!” の文字。

カッと面を上げた私は、普段よりも大きめのストライドで帰路に就いたのでした。にも拘わらず・・・

明日は、最後。お気張りやっしゃ!

では、又のご報告を。

See you (^_^)/~

ここまでの出費合計¥212,740


〈その15〉 ううぅぅ・・・ ぷっ、+3時限 ” 集中ぅ〜っ ” ( '03.12.12 )

 

 この日も、天気は雨。予報は、おお外れです。

寒さは幾分和らいでますが、濡れた路面に気分は沈みがち。ですが、余分な欲も消え失せているので、

調度いいかも知れません。

 40分前に到着し、気分を集中させました。

前時限が終了した間隙をついて課題コ−スへ潜り込み、一本橋の前に立ちました。実は前回から

そうしていたのですが、緊張を解す為に歌を唄う事にしたのです。視線が足下に落ちるのを再三指摘されて

いたので、” 上を向いて歩こう ” を唄っていたのです。効くのかどうかは分かりませんが、気が紛れることは

確かです。教官は、あの ” モンチッチ ”。 奴ぁ、嫌いじゃありません。

『 coji さん、ブッちゃけ・・・” 一本橋 ”? 』

『 ヘイ、いまイチ、ニ?、いや、サンかな?・・・ 』

『 じゃね、集中してやりましょう。もうね、” 嫌っちゅう程 ” 繰り返してやって下さい。

連続でブチかましていいですから! 』

いいのか悪いのか、分かりません。孤独な戦いの始まりです。

 他のチ−ムが周回路を回っている間、上っちゃ降り、上っちゃ降りの繰り返し。途中何も入れず、連続です。

10 回もやったでしょうかね、” しまった!” と思った時には、もう手遅れでした。親の敵の様に半クラッチ行使

していたので、左手はもう笑っています。そこへ、モンチッチ到着。

『 ハイ coji さん、やってみて! 』

1回、2回、3回・・・緊張と相まって、ヘロヘロです。その姿は、” イルカに乗り損ねた中年 ” として、記録されることでしょう。

『 アレ? どうしました? 』

『 て、て、手がぁぁ・・・ 』

『 オッケ〜! じゃね、一旦降りて・・・ハイ、後ろに乗って下さい? 』

子亀になって周回路の外れ、仕置き部屋へと向かいます。そこにも、同じ一本橋があるのです。

 『 いい? 後ろから、クラッチとアクセル・ワ−クを見ててね? 』 [ フォン フォン ・・・ フォ フォンッ ・・・ フォン フォン ]

お見事! 私にゃ、死んでも出来ません。

『 ね〜? クラッチって、一杯まで握らなくても切れるから、その際で、後はアクセルを煽る、と・・・。

ア〜タね coji さん、握り過ぎ。だからね、駆動力が切れちゃうのよ。んで、フラ付くの。際だったらね、半分繋がって

るから、マシンは前に進もうとするワケ。フルでクラッチ握ってたら、そらぁ疲れますよ〜。ボクなんか一日4・5本

教習持ってますけど、ホラッ、左手ヘイキですよ! 』 ( 長っ! )

ここで、開始から40分が終了。後のブリ−フィングもあるので、残り10分程です。

 『 どうします? 検定コ−ス、回ります? それとも、一本橋やる? 』

『 いやコ−スよりも、一本橋やりたいっす! 』

『 おお〜! 何本くらい出来ます? 残り10分で、キメますか! 』

『 ヘヘ・・・2本が限度かな? 』

『 ハイ〜、分かりました。じゃね、波状路 ( 三角形の凸・凹があり、中腰で渡る ) やって、そのまま一本橋へ行きましょう 』

モンチッチ、歩きながら付いてきます。波状路には何の苦手意識も無いので、無難にこなします。

 課題コ−スでは、他のチ−ムが仕上げに入ってます。皆スラロ−ムを終わり、最後の急制動の順番待ちを始めました。

間隙を衝いて、私も合流。急制動を見る者以外、それぞれのチ−ムの教官達が、一本橋の出口で待ちかまえます。

『 ハァ〜〜イ、coji さん、い〜よ〜っ! 』 呼ぶな、モンチッチ・・・。

あの顔もこの顔も、私に注目です。これはもう本番、検定時並の舞台です。まるで・・・

国立競技場で、観衆7万超の代表戦。延長でペナルティ−から PK を取った大久保、とか・・・。

日本シリ−ズ、3勝3敗で迎えた第7戦。9回裏、1点差でランナ−満塁ツ−・アウト。

[ あ〜と一球!あ〜と一球!] の声を、マウンド上で聞く投手の心境でしょうか・・・。

ここで出来なければ、本番でも失敗するでしょう。つい最近地元で会った母親の、懐かしい声が囁きます。

[ やれば出来るのに・・・何で落ちるかねぇ・・・。ただの、コンクリの凸じゃないか! ]

その時、私の中で何かのスイッチが入りました。視界が、端の方からスウ〜っと暗くなり、見えるのは終点にある

” デジタル計時板 ” だけです。不思議な感覚です。凄い舞台なのに、何も聞こえません。” 邪念が切れる ” って、

こういう事でしょうか。

1回目・・・12秒!

『 ハイッ、もう1回! 』

2回目・・・14秒!!

『 オッケ〜〜ッ! どうです? 』

『 ハイ・・・橋が、倍の広さに見えたっす! 』

『 じゃね、急制動やって終わりにしましょう 』

調子にノッて、加速中に勢い余って ” プチ・ウイリ−” です。

『 言っときますけどね、アレやったら、検定中止ですからね? 』

 

 放ったらかしだった他のメンバ−2名を交え、ブリ−フィング。普通車1名、大型は私ともう一人。

『 ハイ。今日はね、皆さん見極めです 』 [ って、ほか見てたんかいっ! ]

『 ハァ〜〜イ! 』

『 coji さん、スッゴイ安定してましたよ。もう、落ちませんね? 』

『 後が無いんっす! 』

『 ええ〜、今日から3ヶ月以内に、検定に合格して下さいね!・・・じゃあね、このチケットを・・・coji さん、代表して

” 見極め終了〜 ” って、カウンタ−に出して来て下さい。帰りにね、検定の申し込みをして行って下さいね・・・ 』

 

 さて、検定は・・・。

13日 (土) の検定合格を、15日 (月) は免許の交付を目論んで私、

 ” 有給 ” 取っちゃってました。が、あろうことか、満杯ですと。

仕方がないので、持ち越しです。

月曜は・・・○○○でもしましょうか。

グフ・・・グファ ファ ファ・・・

 

では、又のご報告を。

See you (^_^)/~

ここまでの出費合計¥212,740


〈その16〉 免許も無いのに・・・ ” やっちまうぅぅ・・・ ” ( '03.12.15 )

 

 休みを取った時から、決めとりました。卒検に通ってたら試験場へ行った帰りに、そうでなくても行こう、と。

私、バイク買いました。

 車両代金 2,150,000

 諸費用       64,740

 計    ¥2,322,240 (税込み)  

が、BMW 得意の ” バリュ−・ロ−ン ” を使いました。最近はやりの ” 残価設定 ” のアレです。

その設定残価が5年後で、¥735,000 (最後に一括か車両返却) 。頭金に、¥600,000 支払いました。

ボ−ナス時は、¥50,000 です。

サッパリ分からない書き方になりましたが、何だかんだで、初回¥16,306 、以降は¥10,900/月で〜す・・・。

任意保険料 (車両150万ほど) はまだ分かりませんが、両方合わせて月2万円くらいでしょう。お小遣いの範囲です。

 な〜にね、来年の秋にはクルマを降りますし、10ヶ月ほど早まっちまっただけです。堪え性が無いですね。

納車は、来年1月の初旬。今は、胸が一杯で何も言えません。

さ、土下座の練習でもしましょうか。

では、又のご報告を。

See you (^_^)/~

ここまでの出費合計¥812,740


〈その17〉 グランド・フィナ−レ ” 卒検そして涙の卒業 ” ( '03.12.21 )

 

 さあ、バイクも買ったことだし、残るは免許だけです。社のギャラリ−がやかましいので日程は適当にはぐらかして

おりましたが、いよいよ天王山、卒検の日を迎えました。A と B 二つあるコ−スは、何とか頭に入っています。

このコ−スの把握が、予想通りと申しましょうか、か〜な〜り、困難を呈した事を告白しましょ!

 入所当初にコ−ス図を貰い、実は早い段階で一旦は憶えたのです。A4 版一枚の上・下にそれぞれが載って

おり、分かり易い様に拡大コピ−しました。ル−トを示す線も重複している為、色違いの蛍光ペンでナゾりました。

しかし、以前に見極めコ−スを走った時の記憶が過ぎり、試しにひっくり返してみたのです。やはりと言うか、

その瞬間に、頭が真っ白になるのです。ああ・・・やっぱり。つまり、全方向から眺めて憶えない限り、実際にコ−ス

に出た時には役に立たないっちゅう訳なので〜す。以降、コ−ス図を90°ずつ回転させ、トイレにまでコピ−して

貼り、ヒ−ヒ−言いながら憶えたのです。

 前日までは、イメ・トレです。今までの教習 ( 含む見極め ) に於いて、A ・ B どちらをも網羅する道は走っています。

頭の中でその光景を合成しながら、シミュレ−ションに徹しました。ウインカ− / 後方確認 / 車線変更・・・。

満を持して、1 時間半前には教習所へゲ−ト・インしました。コ−スは、発表されるまで分かりません。

 

 吐く息も白い中、それぞれのコ−スを記憶だけで歩いてみました。気分を出す為に両腕をハンドル状に広げ、コ−ナ−

では体をリ−ンします。その光景はさながら、”パイロット志願の少年” といったところでしょうか?

段々と、息が上がって来ました。考えてみれば教習所、結構な広さなのでありました。そこをいいペ−スで回ると、

何だかんだで、1キロ程を競歩でこなした様な疲労感です。重装備が災いし、既に汗だく。ゲソッ・・・

しかし、何とかコ−スは頭に入っており一安心。もうこなったらジタバタせず、本番に備えて集中です!

課題は、”課題” にあるんですから ( なんの こっちゃ!)。

 午前9時、本館にてブリ−フィング開始。

その後二輪の受験者のみは、お馴染みの二輪館へと移動です。

 検定の試験官は、” 大柄な 宇津井 健 ” といった感じ。日頃顔を合わせた事の無い面子です。

試験官となるには、やはり資格を有するのでしょう。ま、いずれにせよ、日頃のシガラミは無いっちゅう事です。

 普通・大型合わせて、十数人というところでしょうか。多い方だと思います。

『 え〜本日の検定は、” A コ−ス ( 比較的素直 ) ” で行います。特別な事はありません。

皆さんは技量を持っている訳ですから、普段通りに臨んで下さい! 』

要点は、以下の通り。

・必要性が無い限り、受験生を急かす行為は一切行わない。

・スタ−ト後、第 1 / 第 2 コ−ナ−間のストレ−トではウォ-ミングアップOKで、極端な危険走行以外、

 何をしても良い。又、この区間は採点対象ではない。因って、減点も無い。

・S字 / クランクでの ” 足つき ” は、減点対象ではない。転倒、エンジン・スト−ルはダメ ( 検定中止扱い) 。

・当日卒検を受ける車両全ての混走となるので、法規 / 指導を受けた優先順序等を遵守する事。

・周回路に於いては、他車を停止させてしまう様な危険走行や転倒をしない限り、一発中止 ( 扱い ) とは

 ならない。

・一時停止の義務のない徐行による安全確認箇所では、迷ったりその必要性がある場合、停止 ( 足つきの意 )

 しても減点対象とはならない。

etc ・・・。まあ、何と親切で思いやりのあるお言葉なのでしょう。受験する事自体、既にバリバリに緊張している訳です。

” この上煽ってどうする? ” 、という配慮なのでしょう。この試験官、人間が出来てます。

私は、4番目のスタ−ト。さあ、運命の鐘を待ちましょう。

 前述の通り、一般教習もやっています。又、それぞれのカテゴリ−でも、検定中なのであります。

つまり、この期に及んでコ−ス順路を反芻している様では、他車との優先判断等ままならない、という事なのです。

なんて考えている間に、最初の人スタ−ト。周回路 / 課題と、無難にこなします。客観的に見て、途中、安全確認が

やや甘かった程度でしょうか。

 2 番目、スタ−ト。周回路は順調に・・・っと、あぁぁ〜〜〜っ!、交差点でスッ転んでます・・・。試験場ではないので、

その後の課題も最後まで続けます。嗚呼・・・無情。結果は、本人が一番良く分ってるでしょう。

 3 番目、最初の人と同じ感じ。

 そして本日の主役、私の登場です。

乗車、安全確認 / ミラ−調整 / エンジン始動、まずまずです。後方確認を経てスタ−トしましたが、な、なんと、

せっかくのウォ-ミングアップ区間で、一般教習の車が ” 超低速走行!”。恐らく運転しているのは、小さな子供か、

” 初めて自動車に触れるご婦人 ” でしょう。こりゃイカンと判断した私は、一旦、停止する事にしました。

どうやらご婦人は、右折がしたかった様です。冬にしては穏やかな日差しを浴びながら、待ちましたよ私。

右折を見送りスタ−ト、と思いきや、すっかり気の抜けた私は、まさかのエンジン・スト−ル!

追走する 宇津井 健 を振向くと、ニッコリ笑って、[ ウンウン ] と仰る。そう、ここでのことは、減点対象とはならないのでした。

ホッと胸をなで下ろし、再スタ−ト。生まれ変わった気持ちで、周回路はクリアです。交差点を出て、課題へと続く踏切 / 坂道

に向かいます。順路は A・B 共通ですが、坂道はそれぞ専用のものに分れます。オ−バ−アクションで安全確認し、

踏切通過。ふと坂道を見上げ、私は愕然としました。坂の途中、停止位置付近で、発進に失敗している車が行ったり来たり

しているではありませんか! しかも何度目かの失敗で、ズルズルと坂下まで下がって来るのですよ!!

踏切のちょっと先で待機していた私は、シビレを切らして 宇津井 健 を振向きました。健 は口を真一文字に結び、

[ 頭を横へプルプル ] 。そう、A がダメだから B へとは、逃げる訳にはいかないのです。気が付くと私は、緊張とイラ立ちで、

必要以上にクラッチを強く握っていたのです。7 ・ 8 分は待ったでしょうか。ガクガクしながら去った車の後に、私も突入です。

ヘベレケになりつつ、何とか次の波状路も無事クリア。いよいよ、件んの課題へと向うのでした。

 課題は、勢いです。その時には一般の教習車も、気を利かせて周回路の方へ行ってくれてます。クリア・ラップの中、

S 字 / クランクを難なく通過。天王山、” 一本橋 ” です。息を殺して、後方確認。半クラッチでアクセルを煽りつつ、

舐める様に乗っかります。1 秒 ・・・ 2 秒 ・・・ 3 秒経過・・・。[ 落ちろっ!落ちろっ!アヒャヒャヒャ・ヒャ・・ヒャ・・・ ]、

頭に響く ” Shinku ” の声を振り切り、視界には、デジタル掲示板しかありません。” 9 ” を捉えたと同時に、一気に降りました。

視界の端に ” 9.3 秒 ” を確認しつつ、スラロ−ムへと。教習中の、ヘロヘロで突っ込んだ時の記憶が蘇ります。

歯を食いしばり、” 7.4 秒 ” で通過。フィニッシュの急制動。本来、3 速ギヤには入れるだけで良いのですが、勢い余って

半加速! 未知のスピ−ドでフルブレ−キング。何とか成功、停止線オ−バ−無し。発着点に戻り、降車。手順に間違い無し。

思うに、一本橋の 10 秒足らずとスラロ−ムの 7 秒超で、10 点の減点でしょうか。周回路でしくじってなければ、どうにか

当確でしょう。

 走行中のアドバイスを聞きます。

『 安全確認が、イマイチでしたね。左折の時も大回り。実際の路上では重要なポイントですから、気を付けなければ

いけませんよ?・・・ 』 何とも微妙な評価です。二輪館前のベンチでヘルメットを脱ぎ、私は暫し放心状態。

特に制約は無いのですが、皆が、二輪の受験者全員が終わるまでその場に居りました。車を含めた全ての検定が

終わったのが、昼ちょっと前。午後 1 時からの発表を待ちます。

 

 1 時ちょっと過ぎ、本館の教室に全員集合。

朝イチで預けた免許証が、各自に返されます。その時、職員に小声で何か囁かれる人々。

[ アナタ、ちょっと点数が足りなかったので、すぐに次の補講の予約取って・・・ ] そう、残念ながら失格した人達です。

さぞや、無念だったでしょう。私には、その人達を笑う余裕はありません。教習中にも度々ヘロヘロでしたし、見極めを

取り損ねた時は、まさかのクランク転倒でした。むしろ合格した私は、まぐれに近いものであった気がします。

 卒業証明書が発行されるまでの説明がありました。その処理が終わるのが、午後 3 時なのだとか・・・。・・・長い。

それまでは、休憩となります。済ませていなかった昼食を摂り、どうにか時間を潰しましょう。

 人間ゲンキンなもので、余裕が出来ると冷静さを取り戻します。ここに至り、指導してくれた教官達に感謝の念が

生じて来ました。教習初日に、左手崩壊で泣きを入れた教官。半クラ伝授のモンチッチ。二輪館に赴き、詰め所に

居る彼等に告げました。

『 いやぁ・・・卒検、何とか通りました。お世話になったっス! 』 <(_ _)>

『 あ、な〜んだ・・・ coji さん、俺てっきり、補講の予約だと思ったよ・・・ 』

『 ハハハ・・・いやいやいや、ど〜もっ・・・ 』 (^_^;)

『 いや、良かった 良かった! もう、何か買ったの? 』

『 アハハハ、実はね・・・ 』 (^O^)

ハイ、アホです。ただの、お調子者です。

 それでも時間を持て余し、本館の周りをブラブラして居りました。

ベンチに腰掛け、教習を眺めました。おっかなびっくりで、マシンに跨るオジさん。

[ ああ、それじゃニ−がダメだよ・・・ ]

[ ダメダメ、アクセルが荒い・・・ ]

ハイ、大きなお世話ですね。

 又、ベンチで携帯をいじくっていると、ギャルの一団が出て参りました。輪の中心には、教官が居る様です。

『 セェンセ〜、写真撮ろうよ〜〜っ 』 中の教官、揉みくちゃです。教官稼業も、捨てたもんじゃありませんな。

検定合格のメンバ−が、ハシャいでいるのです。ギャルの声が聞こえます。

ギャル1:『 ねえねえ、誰かシャッタ−切ってくれないかな?・・・ 』 [ こちらを見る ]

ギャル2:『 ダメだよ。今、携帯中だもん・・・ 』

ギャル3:『 ったく、オヤジは携帯禁止っ! 』 [ 小声なのは愛嬌・・・ ]

[ コ・ロ・ス! ]

全ギャル:『 スイマセェ〜〜ン・・・あのォ、シャッタ−いいですかぁ〜〜ん ( はぁと ) 』

コ  ジ:『 は?・・・あ、いいよ! 何、卒業記念? 』

ギャル1:『 ハイ、この子とこの子が卒業でぇ〜、記念にぃ〜 』

コ  ジ:『 あ、そう!押せば、いいんだよね?・・・ハイ、並んでぇ〜〜フンッ! フンッ! 』

全ギャル:『 スイマセ〜ン? カメラ潰れちゃうんで、シャッタ−だけ押してもらえません?・・・ 』

コ  ジ:『 あ、ハハハ・・・そうだよねぇ〜?・・・じゃ、いくよ〜〜〜っ・・・ハイ、” カモメ−ル!” 』

全ギャル:『 カッ・・・も〜〜う、それだと笑えませ〜〜ん・・・ 』

コ  ジ:『 アハハハ・・・ゴメン ゴメン! ハイ、” チ−ズ ” 』 [ カシャッ! ]

全ギャル:『 アリガト〜ゴザイマシタぁ〜。爆笑でぇ〜〜す! 』

コ  ジ:『 いやいや、いつでも言いなさい・・・ 』

やっと、3 時です。

 安全意識に関する注意、試験場での免許交付手順等の説明を受けました。

何と、免許取得後 1 年間は警察と連携して追跡調査を行い、重大違反や事故を起こした場合、この場に於いて

安全講習 ( 義務 ) を受けるのだとか・・・。

 受け取ったものは、卒業証明書 / 免許交付申請書です。証明書には、証紙を貼ります。これが、\ 2,050 。

ここでは、教習所の受付で購入出来ます。

 これで試験場に赴けば、晴れて免許の交付と相成る訳です。しかし私の場合、試験場へは 80 キロ程内陸 ( 爆 ) へ

行かなければならず、カッタルイ事この上なし、です。でもまあ、良しとしましょう! ノロマな亀も、ようやく

” オ−ナ−・ライダ− ” の仲間入りです。教官の皆さん、アリガトウ!

 

では、又のご報告を。

See you (^_^)/~

ここまでの出費合計¥814,790


〈その18〉 まだあった試練! ” 免許交付 ” ( '03.12.25 )

 

 当然ながら、免許に新しい ” 条件 ” が加わる訳ですから、よくある更新ではなく、試験場へ赴いて交付を受ける

事になります。考えてみれば理不尽な話で、そんなもの、所轄の警察署で十分に代行出来るのです。だって、更新

の時だって、” 新しい免許証を発行 ” する訳でしょ? 条件が加わったからって、それが何だって言うんでしょうね?

 私の行った試験場、施設の規模が凄いんです。広さは、正確な事は言えませんが、” 東京ド−ム 5 個分 ” は

堅いですね! 駐車場も広大です。勿論、端から歩った訳ではありませんが、感じで言うとですね、似たものを

思い出しました。” 東京ビッグサイト ” 。何の催しにせよ、あそこに行った感じに似ています。

 何が言いたいかと言うと、” 試験場など、要らん!” っちゅう事です。手続きなら、更新と同じく警察署で十分。

書類のチェックなどアホでも出来ますし、唯一重要であると思われる ” 本人チェック ” だって、それは警察の

得意技でしょう。筆記試験や実技試験だって、公認を取っている教習所に委託すればいいんです。現に、やってるん

ですから。交付を受ける為だけに試験場へ行く必然性及び整合性は、何一つありません。断言しましょう、

”試験場など、税金の無駄遣いです!!” 官僚主義、ただの天下り先です!

 

 仕方ないから、行きました。卒業証明書持って、片道 1 時間半。

受付が、午後 1 時 〜 1 時 45 分。3 時から、” 申請書 ” なるものに住所と名前を書きます。交付される免許 ” 原紙 ” の

記載に、間違いが無いかチェックします。やった事務事と言えば、これだけです。後、視力検査。そうそう、申請書には、

手数料分の証紙を貼ります。これが、¥1,750。

 挙げ句に、” 安全協会 へ入れ ” と言う。国民を、バカにしています。

幾つかのカウンタ−に分れて申請書を出すのですが、その時ついでに金払え、と。当然、拒否です!

女性職員が控え目に訊きますが・・・

『 あ、いいから! 結構! 』

『 そうですか・・・ 』

存在自体や活動の趣旨には何ら文句はありませんけど、住民税を払い、自動車税を払い、ガソリン税まで払わされて、

この上どうしろと言うんでしょうか。も〜っ、金は有りません! 自治体でやってくれ!!

ですから、試験場なんてなくせば、年間の予算でそのくらい楽に賄えると思うんですがね?

 

  ま、ウダウダ言っても後の祭りです。

よこすモンよこしたので、勘弁してやりましょう。

では、本邦初公開! 私の素顔です。

 次回は、メット・ジャケット・パンツ・グロ−ブ・ブ−ツの受け取りに、

ショップへ参ります。メットとグリップ・ヒ−タ−は、オマケでした。

納車は、1 月 10 日 (土) です。一体どうなりますやら・・・。

本日は、これにて。

 

では、又のご報告を。

See you (^_^)/~

ここまでの出費合計¥816,540


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